元大学院生のノート

心と口と行いと研究で

大学院入試の覚書(院試対策)

後輩に大学院入試について話すときの覚書として、大学院入試についてまとめておこうと思います。

 

(0)対象

理系(物理系)の院試を受ける人

 

(1)勉強方法

(1-1)いつから勉強するか

3年生の春休みくらいから始めてる人が多かったと思います。しかし、必要な勉強量は人それぞれです。したがって理想は、3年生の冬休み頃に過去問を分析を行い、勉強計画を立てながら勉強を開始するのがよいと思います。大学入試と同様に早くから対策をするに越したことはないです。

 

(1-2)どうやって勉強するか

まずは過去問を見て科目を確認します。物理系の場合、力学、電磁気、量子力学統計力学 + 実験知識(計測論など)の内容から出題されることが多いと思います。基本的には、過去問で出題されている問題分野周辺の事項を勉強するのが無難です。過去問だけやる、問題集だけやる、ではなく過去問を軸に問題集を解き、全く理解していない範囲は教科書で復習する感じです。自分が各科目で基本的に使ったテキストは以下の通りです。

 

力学

力学は勉強したのが学部1年のときで忘れている事項も多かったので、原島さんの教科書でざっと復習してから、本格的に問題演習をしました。問題演習では膨大な数の問題が載っている(が全部やる必要はない)詳解シリーズを使いました。

力学

力学

 
詳解力学演習

詳解力学演習

 

 

電磁気学

電磁気学を勉強した学部2年生以降、電磁気学を真面目に勉強したことがなく、院試には授業で扱わなかった内容も出題されている様子だったので、有名な砂川さんの電磁気を使って基礎を復習をしてから詳解で演習をしました。

電磁気学演習 (物理テキストシリーズ 5)

電磁気学演習 (物理テキストシリーズ 5)

 
詳解電磁気学演習

詳解電磁気学演習

 

 

量子力学

量子力学は定番の猪木・川合さんの量子力学Ⅰ・Ⅱを使いました。猪木・川合さんの本は演習ベースのテキストという感じで、この本のおかげで量子力学の理解がかなり深まったと思います。しかし、初学者向きではありません。過去問の問題を解く際には、詳解シリーズを参考にしました。

量子力学1 (KS物理専門書)

量子力学1 (KS物理専門書)

 
量子力学(2) (KS物理専門書)

量子力学(2) (KS物理専門書)

 
詳解理論応用量子力学演習

詳解理論応用量子力学演習

 

 

統計力学

統計力学は、講義の内容の理解が全くできていなかったので、田崎さんの本で1から勉強し直しました。また、過去問でわからない問題は、久保さんの問題集を参照しました。

統計力学〈1〉 (新物理学シリーズ)

統計力学〈1〉 (新物理学シリーズ)

 
統計力学〈2〉 (新物理学シリーズ)

統計力学〈2〉 (新物理学シリーズ)

 
大学演習 熱学・統計力学

大学演習 熱学・統計力学

 

 

(2)Q&A

Q1. 理論系と実験系は~

A1. やはり理論系のほうが筆記試験で問われる能力(点数)は高いです。

Q2. 研究室訪問は~

A2. 外部、または卒研で所属している研究室から変更する場合は必ず、研究室訪問を行い、志望することを伝えましょう。

Q3. 卒研は理論系、大学院は実験系みたいなことは~

A3. ぼくがそのパターンでしたし、友だちにもこのパターンが何人かいたので、基本的に大丈夫です。